JSC月報27号
事務局きまぐれ日誌
<某月某日>
WINDOWSというマイクロソフト社のOSがもたらした環境の変化には目を見
張るものがある。対応するアプリケーションソフトも日を追って充実している様子
だ。マイツールのウィンドウズ版は、富士通の格安マシン上でも機嫌良く動いてい
る。パソコンもそうだが、カラープリンターが驚くほど安くなった。家庭用のもの
なら、5万円を割る機種もある。そんなプリンターでも店のPOPやショーカード
程度のものなら、充分に対応できる。CUTPOPというアプリケーションソフト
を導入して、弟が自由自在に作成し始めた。デジタルカメラで撮影した画像をはめ
込むことができるので、オリジナルなものも簡単に作成できる。手書き技術のある
方ならマシンに頼る必要はないが、字を書くのが苦手な者にとっては、こういうソ
フトは有難い。フォント(字体)も、パソコン通信のホストから入手できるし、も
ちろんパソコンショップでも、色々売っている。この月報にも時折、掲載されてい
る季節のコピーなどを利用すれば素晴らしいショーカードになる。弟の作品を見て
私も練習する気になった。絵心が乏しい私にできるものやら・・・・・・
<某月某日>
昔、報道の世界で電送写真と呼ばれていたものがあった。白黒写真だが、電話回線
で写真が送れるのかと驚いたものだ。それが、いまではパソコン通信やインターネ
ットの世界では、カラーの鮮明な画像のやりとりが、ごく普通に行われている。フ
ァイル形式も、いろんな種類のものが世界中で開発されているが、それを又、相互
変換させるソフトも開発されている。QV−10のようなデジタルカメラで撮影し
た画像データも、ファイル属性を変換して簡単に送信できる。しかし、残念ながら
そういう技術を身に付けている商業者は、ごく一部の方々だけだ。先月号の月報で
紹介した散髪屋の小学5年の僕は、連日、マウスやキーボードに親しんで、最近で
は、私が、あっと驚くような操作方法をマスターしてしまった。はずかしながら、
こちらから逆に教えを請うような始末だ。そしてまた、同じシステムを世話してあ
げた取引金融機関次長の娘(高1)さんが見事な絵を描いていた。カラープリンタ
で出力したものを親父さんが持参されたので、これにも唖然としてしまった。この
ような若者の時代になれば、いま、私が描いているような情報交換は、より簡単な
ものとなるだろう。
<某月某日>
先月号で紹介したカシオのQV−10をブティックを経営する友人に見せたところ
気に入って即、購入すると言う。96枚の画像を収められるので、新製品の展示会
に持参し、撮影するのだと言う。パソコンは知らなくても、テレビに接続すれば、
大画面でスタッフと仕入計画を具体的に検討できるので有難いと言っていた。靴店
でも同じように利用できる。しかも、1台が4万円を割り込んでいるのでコストパ
フーマンスは高いと思う。単三電池も充電式のものがある。用済みの画像を削除す
れば、何枚でも撮れる。
<某月某日>
私がマイクロソフトOS上で作成した画像データをネットに掲載しておいたところ
あるメンバーがマッキントッシュマシンでダウンロード(受信)して、カラープリ
ンターで奇麗に仕上げて届けてくれた。その逆(マックデータからWINDOWS
上での展開)ができないのにと、ぼやきのMSGをボードに書き込んだその日に、
「5つつの箱」という印刷会社の社長から、無料でプリントアウトしてあげましょ
うかとボードにレスポンスがあった。早速、電子メールで画像データを送信してお
いたところ、翌日には出来たよと電子メールが届いた。流石に完成品は通信では届
かない。そこの事務員さんが帰宅途上に運んでくれた。社長の好意には甘えてもい
いが、社員さんには、そうもいかない。お菓子を用意しておいた。プリンターで打
ち出したとは、とても思えない出来栄えだ。まるで、焼き付けた写真そのものだ。
やはり、プロの仕事は違う。この「5つつの箱」という会社は、日経新聞はじめマ
スコミにも度々、登場している。毎月、百社のインターネットホームページを無料
で作成している。印刷業界でも最先端を歩む会社だ。昨年の大震災の時は、神戸新
聞の発行にも一役買った。東京渋谷にも事務所を持っている。私とは、彼が姫路で
パソコン通信の実験局を作った時からの付き合いだ。もう10年近くなる。
<某月某日>
出社してみると、JSC本部の留守番電話に着信のランプが点灯していた。何気な
く再生してみて、がく然とした。成瀬義一先生死去の報だった。しばらくは呆然自
失の状態が続いたが、気を取り直して、先生とお付き合いがあったと思われるメン
バーに次々と連絡した。いずれにしても、身内だけの密葬ということだった。先生
が、生前に告別式はしないとおっしゃっておられたので、その意志に従い、葬儀に
替えて、5月28日に「成瀬義一先生を偲ぶ四九日の会」が催される運びとなった。
5月1日発刊の「商業界」にも記事が掲載される予定。これに合わせて、27日に
はHH会館でJSCの総会を開催したいと思っている。
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